idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

超耐久思考 マラソンQ

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7日土曜、曇り。帝京大学の八王子キャンパスで「質問力を磨く」にチャレンジしました。コロナ下で初の対面、それも6時間です。題して「超耐久思考 マラソンQ」。

帝京、上智、聖路加国際の学生のほか、企業人、他大学の学長、それにイデちゃんも参加しました。総勢20人。もちろんマスク着用、体調が少しでも悪かったら欠席するという約束です。

取り組む記事は7日付読売新聞朝刊〈「押印廃止ハンコ」物議 河野氏投稿 業界団体ら抗議〉。河野行政・規制改革相が平井デジタル改革相から贈られた「押印廃止」のハンコを自身のツイッターに投稿したことに対して、業界団体が抗議をしたという内容です。投稿はハンコの産地・山梨県の知事の抗議を受けて、すでに削除されています。

「質問力を磨く」で不可欠の「なりきる立場」は「ハンコメーカーの経営者」。その立場からこの記事と現状をどう読み、どう考え、行動するかをチームで考えます。

コロナ禍が追い風になって、デジタル化が加速しています。「押印は不便」は、政府や経済界以外からも轟々と寄せられています。ハンコメーカーにとって、極めて厳しい状況です。

参加者たちはチームの仲間と顔を見合わせて、ため息をついていました。「困ったね。もう廃業する?」「勝ち目ないからね」「ハンコ好きなんだけどさ」。

ラソンQでは、帝京大学の図書館も利用させてもらいました(一見の価値あり。すてきな図書館)。参考文献に必ず一冊、本を入れることを求めたからです。参加者は図書館内を歩き回り、ハンコの長い歴史や海外のデジタル改革などさまざまな本を読みながら考えていました。

 

5時間後、発表のために集まった「ハンコメーカー経営者」たちの表情は、「時間が足りなかった」と文句を言いつつ、実に晴れやか。文献を前に、チームでの議論を重ね、現状を打開する道に通じる質問を見つけたようです。(マツミナ、写真も。山梨・昇仙峡にて。虹が見える)