idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

「令和の日本型教育」に質問

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雨上がりの朝。バラの枝の滴に春の光(撮影・イデちゃん)


   1月26日、中教審が「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~」と題する答申を公表しました。詳しい読みは今後出回る専門家の解説に委ねることとして、ここでは市井の老人からの質問を挙げておきます。

 

*その1「令和の日本型教育」の推進

 文科省の説明(中央教育審議会 > 初等中等教育分科会 > 初等中等教育分科会(第106回) 配付資料 > 資料3-2 次世代の学校指導体制の在り方について(最終まとめ)〈本文〉 > 1.我が国における「学校」の現状を切り貼りすると、「日本型教育」の特徴とは学校教育を「教員が,教科指導,生徒指導,部活動指導等を一体的に行う」ことで「学力面では,OECDPISA調査等の各種国際調査を通じて世界トップレベルとなっているとともに,勤勉さ,礼儀正しさなど道徳面,人格面でも評価されて」おり「海外展開が要望されるようになっている」。しかし、「こうした教員の献身的な取組は,日本の学校教育の高い成果に貢献している一方で,教員に大きな負担を強いている状況にあり」、「現状のままの指導体制で,これまでと同様の効果を上げていくことは困難になっている」。だから今の時代にふさわしい「令和の日本型教育」を推進しなくてはならない――ということかな。

 そこで質問です。日本型教育の「海外展開が要望されるようになっている」とのことですが、それって中古の自動車を発展途上の国に輸出して儲けるのと似てませんか。

 

*その2「個別最適な学び」と「孤立した学び」

 ICTの活用や少人数指導により「個に応じた指導」を充実させ、個別最適な学びを実現するとともに、個別最適な学びが「孤立した学び」に陥らないよう、探究的な学習や体験活動を通じた「協働的な学び」を行うことによって、「集団の中で個が埋没してしまうこと」のないようにすること。そのために「これまで以上に子供の成長やつまずき、悩みなどの理解に努めること」と言われても、現場は忙しくてこれ以上仕事を増やすことは無理です。千手観音や聖徳太子のようにはいきません。

 二つ目の質問です。先生の数、もっと増やしてくれますか。もちろん非常勤ではなく、正規雇用の先生です。

 

*その3「GIGAスクール構想と先生の仕事」

 「GIGAスクール構想で1人1台の端末が整備されれば、学習履歴など教育データの活用、全国学力・学習状況調査のCBTでの実施、デジタル教科書・教材の普及促進、不登校児童生徒への支援などに生かすことができる」。「教師や学校は、変化を前向きに受け止め、求められる知識・技能を意識し、継続的に新しい知識・技能を学び続けて、教師自身がICTを活用した指導など新たなスキルを習得できるように」がんばりなさい。そして、足らなければ「多様な知識・経験を有する外部人材」の力を借りなさい。

 三つ目の質問です。GIGAスクール構想に乗れない先生はお払い箱ですか。(イデちゃん)