idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

「教える」は最高の学び

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授業前にチャージしました(撮影・マツミナ)

 今日からオンラインでの入学準備教育が始まりました。春から帝京大学に通う高校生78人を対象にした「質問力を磨く(ClassQ)」を現役の学生と一緒に開講しました。結論から言うと、「教える」が最高の学びになる、というのは本当ですね。高校生の表情や発言に目を配り、臨機応変に対応する学生の姿に感心しました。

 

 入学準備教育は、「質問力を磨く(Class Q)」の入門編です。初回の今日は、朝刊で気になった記事を1人ひとつずつ紹介する「まわしよみ新聞」、社説を実際に書き写すなどを体験してもらいました。その後は学生たちが「なんでも相談室」を開いてくれました。高校生のどんな悩みでも聞くよ、という場です。

 学生たちはこのところ毎日のようにミーティングを重ね、今日も直前まで最終確認に臨んでいたとか。自分の入学前はどうだっただろうか。先輩として教えられることとは何だろう。何度も話し合ったそうです。「教えるって難しい。責任が重い」と学生たちは口を揃えていました。学期中の授業では全く見られなかった姿です。いつもこうだったらいいのに…は、言わぬが花でしょうね。

 その情熱はしっかりと高校生に響きました。Class Q後に高校生から寄せられたメールは「先輩たちがかっこよかった」と絶賛する内容が目立ちました。「みんなの意見を束ねて会を進行させて、すごい」「気を配れる大人」。学生に伝えたら天狗になるかもしれないから、黙っていようかしら(笑)。

 「尊敬」を含んだまなざしは、黙っていても通じるのでしょうか。一方の学生たちも「入学前から頑張ろうとする高校生を全力で支えたい」「高校生のやる気をアップさせるコメントの仕方を考えたい」とあたたかい発言が出てきます。入学当時の自分の姿を重ね合わせて「残る学生生活を有意義に過ごしたい」と謙虚な発言をする学生もいました。高校生と大学生の間に、ともに学ぶ仲間としての意識が醸成されたようです。

 実は、今日のClass Qはハプニングで幕を開けました。緊張で強張った高校生と学生の顔に向かって「こんにちは~」と声をかけた瞬間、画面が暗転。何が起きたのかとびっくりしていたら、なんと暗転の原因は私でした。長くもない脚をぶらぶらさせて、パソコンのコードに引っ掛けてしまったのです。あちゃ~。

 パソコンを再起動させてClass Qに戻ると、みんな仰天したためか、緊張も同時に解けた表情でした。「先生がどっか行っちゃった~」と慌てていたとか。怪我の功名? 私が言うのは厚かましいですね。

 

 Class Qを終えて、午後7時のニュースを見てビックリ。森会長に指名された川淵氏が一転「引き受けない」と発言したとか。リアルでは、いい歳した大人たちが「かっこ悪い日本」を世界に発信していたのですね。高校生の学びのために力を尽くす「かっこいい学生」を見習ってほしいものです。(マツミナ)