idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

何もかもが新鮮な1日だった

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北アルプス千曲川・菜の花(イデちゃん)


 4月22日、いよいよ「考える先生」プロジェクトの学校訪問が始まりました。T君は訪問先の中学校で教職員に紹介された後、一人で教室に向かい授業を見て回りました。私は2時間目から合流し、一緒に英語や数学の授業を見ました。

おっと、いけない。長年身についた習性から、つい「授業を見た」と書いてしまいましたが授業を参観しにきたわけではありません。正確には「学校での先生や生徒の様子を観察する」ことですから授業はその一部に過ぎません。他にも見ることはたくさんあるのです。

 

 さて、参観1日目、T君の目にはどんな景色が映ったでしょうか。リフレクションシートに書かれたことや訪問校の校長とのやりとりから、いくつか拾ってみることにします。

 

 紹介された朝の職員打ち合わせの印象をこのように書いています。

「先生という立場上、要点を分かりやすく簡潔に伝えるのが上手いなと思った」

 なるほど、面白いところに気づきましたね。学生の話し方とは当然違うでしょう。先生方も同じように感じているか、今度聞いてみたらどうですか。先生自身は意外と意識していないかも知れませんよ。

 

 次に、1年生の教室では「私服の生徒が授業を受けているのが新鮮」で「会話の様子から教室全体で仲が良い」と感じたようです。そして、校長とのインタビューでは「3年生は高校生のようで、ちゃんとしている生徒が多い。こういう授業風景いいなと思った」と話していました。

 「いいなと思った」風景を覚えておいて下さい。「いいもの」や「いい場面」との出会いを見逃さずに受け止める感覚(センス)を大切にしましょう。「ものを見る目を養う」事につながります。

 

 それから「1年生は大きな声でよく話す。2、3年生になると発言が少なくなり、声量も少ない」と感じたようです。

いいところに気づきましたね。これは日本の中学生に共通する特徴でもあります。

 「1年間で1年生がどのように変化していくか注目したい」

 学年が上がるに連れて、何が彼等の声を小さくさせ、なぜ発言が減っていくのか、追いかけて下さい。日本の教育の重要な問題点に迫るような大変興味深い事情につながるかも知れません。

 

 「生徒の立場では全く気にしないようなことでも、見学者の立場で見るとかなり多くの事に気づき、引っかかることがあった」

視点を変える、見る位置を変えるということはそういうことです。これからが楽しみですね。

 

 「何もかもが新鮮な1日だった」

解説無用ですね。一日ご苦労様でした。