idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

学生に学ぶ

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授業後のスイーツは格別。いつでも美味しいけれど(マツミナ)


 授業をするたびに、学ばせてもらっているのは私だな、と痛感します。失敗を思い出させ、改善する道筋も教えてくれます。授業後に学生が提出してくるリフレクションシートは、学びの宝庫です。

 

 一昨日の授業で、新聞を短時間で効率的に読むための方法を伝えました。見出しで全体をつかみ、写真やグラフなどでイメージをふくらませてから記事を読むといいと。

 それに対して、1人の学生がリフレクションシートにこう書いてきました。学生は、長文を読むことが自分の課題だと考えているようでした。

 

 「理解するためには読む順序が大切になる。まず全体を見て、イメージしてから詳しく本文を読む。今回もその順番に従って読んだが、先生に言われた通りに読んだだけだった。ここではこういうことを言っていると頭の中で要約しながら読み進めるべきだ。早く読んで理解するには、トレーニングを重ねることだ」

 

 はっとしました。私の教えた方法は、ふだんの習慣そのままだったと気づきました。新聞記者としてつけてきた習い性です。

 記者時代、文字だけの記事では読者の理解に限界があるため、できるだけ写真や地図、グラフなどのビジュアル素材を用意していました。そのためか記事を読む際も、見出しの後にビジュアル素材で全体構成をつかむ癖がついていたようです。

 「要約しながら読む」は速読、短時間での理解には重要です。ならば見出しから前文、それから写真やグラフという順番で目を動かしていく方が理にかなっています。

 早速、今日の授業で「訂正」しました。学生のリフレクションシートの指摘とともに。

 

 そういえば、記者時代も「お詫びと訂正」を書いたものでした。イベントの紹介原稿を書いた時に、その会場の電話番号ではなく、当時自分がいた支局の電話番号を書いてしまったことがありました。朝からじゃんじゃん電話がかかってきて、終日応対に追われました。

 私は失敗から学べているだろうか。そんなことまで学生たちは考えさせてくれます。

(マツミナ)