idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

学ばない人のために

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子供の玩具箱を整理していたら懐かしい立体パズルが出てきました(イデちゃん)

 「授業後に提出されたリフレクションシートを見ながら、頭を抱えてしまいました。学ばない、いえ、ひょっとしたら学びたくない学生がいることを再確認したからです」。

  ミナ先生は「大学に来る人は学びたくて来ている」と思っていたのでしょうか。そんな意地悪な質問をしてみたくなりました。私は性悪爺さんですから「まともに勉強しようと思って大学に来る学生は半分もいないのでは」と勘ぐっています。大学の先生の多くは「そんなものだ」と思っている節があります。だって、2年生の頃から就活を始めて、3年生の終わりには内定をもらえる学生がいると聞けば、特に大学で勉強した学識が役に立ったとは思えませんから。(就活の間、勉強してたのかなあ)

 

  クラブだ、合コンだ、イベントだと遊びまくる?学生を見て、大学のレジャーランド化を嘆いた時代がありました。最近はあまりそういう言い方をしなくなりました。レジャーランド化が指摘された時代の学生は遊ぶエネルギーも旺盛でしたが、最近の学生はS N Sにハマってウェブサイト上で「バエルー」とか「ぴえん」とか言っているだけで騒ぎもしない。みんなが行くところに行きたがり、仲間はずれや流行遅れが怖くて自己主張しない。では、大学で懸命に勉強しているかと思えば「楽単(ラクタン)」集めて苦労せずに卒業しようとする学生も多いそうで。(言い過ぎかな)

 

 「リフレクションシートを書けない人が、自分も含めて何人も困っているのなら、(締め切り時間を)変えてほしい」ってか。冗談言うなお兄さん。終電に間に合わない人がたくさんいるから発車時刻を遅らせろってかい。甘ったれんじゃないよ。え、何?「終電遅らせろって駅員にごねる酔っ払いおじさんもいる?」そうでした、学生だけが甘えているわけじゃありませんでしたね。(ごめんなさい)

 

 世の中、老若男女を問わず、なんでもかんでも自分の都合に合わせて欲しい甘ったれが増えたことは確かなようです。

 「どうしたら、学ばない人が学ぶ人になるのでしょうか。何がきっかけになるのでしょうか。いくら文句を言っても、書いてもいい。努力さえすれば必ず力がつくということに、いつか気付いてくれることを願っています。」

 こんな優しく厳しい先生に出会ったことを学生諸君がありがたく思う日が早く来ることを願いつつ、「水辺に馬を連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」なんて余計なことを言いたくなる性根の悪さに我ながら呆れるばかりです。

 

 そういえば今朝の東京新聞に「辞書を読む元世界王者」の話が載っていました。格闘技のチャンピオンだった彼は現役の頃から毎日、国語辞典を1ページから2ページ読むことを8年間続けているそうです。小説「舟を編む」(三浦しをん)読んで感動したことが契機になり、一日30分間の読書を欠かさず続け、国語辞典2冊を読破したとのことです。辞書を読むと「一字一句が自分自身の奥深くに刻み込まれる」と語っています。

 学ばない人にお勧めの話です。読んでみますか辞書を。