idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

同調圧力

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甘味はエネルギー源。本日は、宮崎産マンゴーのタルト(マツミナ)

 「質問力を磨く(Class Q)」の学生たちを見ていると、いつも何かが動き出そうとしていることがわかります。ただし、いいことだけではありません。

 

 今、懸念しているのは、同調圧力です。いつだったか、「クレヨンしんちゃん」に登場するキャラクター風間くんが「同調圧力」について説明していました。

 

 「みんなと同じじゃないと安心できないという日本人特有の気質だよ」

 

 アニメの中では、しんちゃんがうっかり履いてきた左右色違いの靴下を、園内のみんなで真似していました。この程度のことなら笑っていられるけれど、学びの場での同調圧力は、にこりともできません。 

 先日のClass Qで、チームの発表と質疑応答の時間を持ちました。その際、ある学生が質問で切り込んでいました。学生に聞いたところ、その後、別の学生からやんわりと注意されたそうです。「ああいう質問はしない方がいいよ」。悪意で注意したわけではなく、心配したのでしょう。クラスで浮いちゃうよ、と。

 人と違うことを言ったり、行動に表したりすることを恐れていては、学びどころではありません。とはいえ、異質を排除することに慣れた日本社会で、人と異なる意見を発言することはハードルが高いでしょう。それでClass Qでは、腹を割って語り合えるような演出を教室内で続けています。質問を恐れない自分になるために「呼ばれたい名前」を自分につけ、車座になって互いの距離を縮め、安心して発言できる空間を作る。さらに、私からも「どんな質問も大歓迎だよ」と再三伝えています。それでもまだ工夫が足りていないことがわかります。

 

 かつて新聞記者時代に、ヨーロッパやアメリカ、シンガポールの大学を取材しました。どの大学でも印象に残っているのは、学生同士の活発な議論でした。時には先生とも火花を散らしていました。正直にいうと、目の前の議論に冷や汗が出ました。日本の学生は、こういう人たちとライバルになって火花を散らすことになるかもしれないからです。チームを組むかもしれません。いずれにせよ、どうしたら怯むことなく、議論することができるようになるか。あるいは、自分の問いをぶつけることができるか。難問です。

 

 最終課題は「職種の研究」です。帝京と上智の合同チームで、企業にインタビューをし、ポスターにまとめます。その後には質疑応答も待っています。同調圧力を恐れていたら、欲しい情報を手に入れることができないとわかってほしい。Class Qの設計を見直さなくてはいけません。(マツミナ)