何のために
本日(7月15日)夜7時のNHKニュースによると、東京都の新型コロナ感染者数は1308人。2日連続で1000人超えです。朝夕の通勤ラッシュは相変わらず。日中の街中では、マスクをしていない人までいます。ワクチン接種をした人なのでしょうか。昨年、緊急事態宣言が出された時の緊張感はありません。
人の行動を規制するには、目的の共有が必要です。今回の緊急事態宣言で政府が繰り返している言葉は建前に過ぎないと、露見しているのでしょう。
政府のことを批判できないぐらい、私も「目的の共有」に頭を悩ませています。授業の課題は何のためにあるのか。私はどれほど学生たちに伝えられたのか…。
「質問力を磨く(Class Q)」では、2種類の課題に取り組むよう学生に求めています。社説の視写(書き写し)と、自分の選んだ新聞記事を使ってコンセプトマップを広げ、そこから質問を書き出すことです。
今年度は最低基準の回数を明示しました。社説とコンセプトマップを毎週2回ずつ。つまり15週の授業が終わる頃には、それぞれ30組の課題が仕上がっているはずです。論理的な文章を書く、問いを立てる、そのトレーニングには量をこなすことが大事です。「書く」「読む」を生活に織り込む。しかもゴールがわかれば、そこから逆算して計画を立て、ペース配分もできるようになると期待していたのです。
量をこなすうちに、質にも目を向けられるようになります。そのためにシラバスにも、一定の量をこなして初めて成績評価の対象にすると明示しました。もちろん、授業中にもその旨を繰り返してきました。
今、学期末を迎えて直面しているのは、計画的にこなせた学生と、数をこなせかった学生が混在している現実です。私は何を伝えられたのか、伝えられなかったのか。考えています。(マツミナ)