idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

辞任と解任

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蟷螂の斧(マツミナ)


 今日はオリンピックの開会式でしたね。その開会式の演出をしていたK氏が解任されました。一連のオリンピック関連の不祥事は、何を物語っているのでしょうか。

 

 海外メディアはこう報じています。

「自信をもって国際的な未来に立ち向かう姿を発信するはずだったのに、我々が目にしたのは、過去の偏見や時代遅れの固定観念に縛られた閉鎖的な日本の姿勢だった」(7月23日付読売新聞朝刊掲載、ロイター通信)

 

 偏見と時代遅れの固定観念。ぐうの音も出ませんね。

 今年2月には、組織委員会の委員長(当時)が女性蔑視の発言をして、辞任しました。翌3月、開会式・閉会式の演出を総括するS氏が、女性タレントの容姿を侮辱する発言をし、これまた辞任。今月に入ってからは障害者へのいじめを雑誌でのインタビューで語っていたO氏、中学時代の担任教員に腐った牛乳を飲ませていた絵本作家N氏が相次いで、こちらも辞任しました。今回は初めて解任です。

 この人たちが侮辱したのは、女性や障害者、担任教員です。全く許せないことをしています。にもかかわらずこちらは「辞任」です。ところが、相手がユダヤ人になると「解任」、途端に厳しい対応をします。これはどういうことなのでしょうか。

 

 これを教室に置き換えて考えましょう。

 

 学級委員のMくんが言いました。「学級会で女子が話に加わると、長引くんだよね」。担任の先生が耳打ちしました。「ちょっと言い過ぎたかもね」。Mくんはふてくされて言いました。「僕はもうやめるよ」。

 クラスのムードメーカー、Sくんが同級生の女子の体型をからかいました。担任の先生は、こちらもそっと注意しました。Sくんも「オレもやめる」。

 音楽係のOくんは、障害を持つ同級生をいじめ、その事実を学校新聞に書いていました。偶然読んだ担任の先生は、またもや耳打ちしました。Oくんは言います。「オレはやめる」

 図書委員のNくんは給食の時、担任の先生に腐った牛乳を飲ませました。お腹を壊した先生はしばらく休まざるを得ませんでした。やっと教室に戻ってきた先生は、それでもやんわりと注意しました。Nくんは逆ギレして「マジうぜ、やめる」。図書委員をやめました。

 クラスのもう1人のムードメーカー、Kくんもある子をいじめました。ところが、この時ばかりは、担任の先生が校長先生と一緒にすっ飛んできて怒りました。「君はこの学校からすぐに出ていきなさい。もう戻ってくるな」。Kくんがいじめていたのは、ヨソの小学校の子どもだったのです。

 

 クラスの他の子どもたちはその時理解しました。いじめたり、からかったりするのなら、ウチの小学校の子に限る。ヨソの小学校の子を相手にすると、話がややこしくなるんだなあと。

 

 オリンピックって、こんなに醜いものだったのですね。全く認識不足でした。明日からもオリンピックを見るつもりはありません。(マツミナ)