idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

考える先生への道

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そろそろ虫の季節(イデちゃん)

 「実際に(五輪が)20%を超える視聴率を上げていることは、テレビでご覧になっていることを示し、ステイホームにつながっている。ですからオリンピックはそういう意味でステイホームに一役買っている」「ちょうど夏休みの期間だがご家族で小人数で、そしていつものメンバーでオリンピックの選手の皆さんを応援していただいて、それによって人流を下げる効果が出てくればと思っています」(小池都知事 21年7月30日東京新聞TOKYO Web)。

 政治家とはこういうことを臆面もなく言える人なのですね。新型コロナの猛威の前に手も足も出なくなった為政者が「オリンピックっていう面白い番組あるから家から出ないでみんなでテレビを見てなさい」って言っているのです。記者からの「五輪開催が若者らの気の緩みにつながっているのでは」という質問に対して「それはむしろ分析していただければと思います」と居直ったセリフは「せっかく夏の暑い時期に『スポーツするには最高の季節だ』と、うそをついてまで東京に引っ張ってきたんだから人流が増えるなんて余計なことを言わないでよ」と言っているように聞こえました。

 

菅総理大臣は27日の記者会見で「自宅でテレビ観戦していただけるよう要請をしっかり行いたい」と言っていました。総理大臣の言う「国民の安心と安全を守る」奥の手は「家から出ないでテレビを見てろ」ですか。もう不作為、無作為を通り越して無能としか言いようがありません。でも、緊急事態宣言を回避してでもオリンピックを開催し、始まってしまえば国民の目はそっちに向くとの読みは当たりました。新聞の1面には「金メダル」の大見出しが溢れんばかりです。それどころか「外に出られないお前たちにこんな素晴らしいプレゼントをあげたではないか。ありがたく思え」と言わんばかりです。

「オリンピックの政治利用」ではなく、「オリンピックは政治そのもの」だと言うことを日本の為政者が表明した記者会見でした。

 

ところで今日、「考える先生を育てる」プロジェクトの中間評価と今後の計画を考える会合がありました。4月から7月までの学校参観を通して「T君にどんな変化が見られたか」T君自身にレポートしてもらうことにしました。自分自身の変化を見とることは結構難しいことです。筋トレしてマッチョになったとか、ダイエットして体重が減ったとかなど、外見上の変化や測定して比較できる変化と違って、内面の変化はなかなか外からは見えにくいものです。

そこで「物差し」を三つ用意しました。

 

①「参観した学校で初めて目にしたことは何か」

②「これまで『A』だと思っていたけど、『A』ではなかったことは何か」

③「『A』ではなく『B』ではないかと考えたことは何か」

 

「対象を広げる」「見え方が変わる」「見方を変える」という流れです。視野が広がったか、見方が深まったか、それによって自分の理解の仕方や考え方がどう変わったか、自分自身の変化を具体的に表現してもらいます。9月の初めに大学、杉並区教委、学校関係者等を交えて報告会を行う予定です。「考える先生」への第一歩です。(イデちゃん)