idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

「もう1杯!」がGDPを押し上げる?

f:id:Question-lab:20210909210814j:plain

もう一皿!(マツミナ)

 

 先日、映画「アナザーラウンド(もう1杯)」はぜひお薦めとお伝えしました。人生の楽しみ方を考えさせてくれる作品ですよって。

 なぜこんなに印象に残ったのかと改めてふりかえるうち、ふと、あの映画に流れる通奏低音は多様性ではないかしら、と思い至りました。

 映画の舞台となる場所はさして広くはありません。学校とそれぞれの家庭という程度です。けれども、そこに出てくる人や考え方、生き方は実にさまざまでした。行動も日本とは全く違います。卒業のための口頭試問を何度も落ちている生徒に、酒を飲んで気持ちをリラックスさせろなんて助言する先生は、日本にはまずいないでしょう。納得して酒をラッパ飲みし、試験に臨む生徒もなかなかのものです。

 多様性はどこの国にもあります。大事なのは、多様かもしれません。

 

 ブログを読んだDさんがこんなコメントを寄せてくれました。多様性を受け入れ、多様な価値観を大事にする国では「ひとり当たりのGDP成長率が違う」というのです。

 例えばこの15年間をふりかえると、

 アメリカ117.9%

 イギリス74%

 ドイツ51.1%

 フランス51.1%

これに対して日本は4.6%だとか。ケタが違いますね。

 

 もう過去は仕方ない。大事なのはこれから。この差はどう変わるのでしょうか。

 DさんはG7各国(アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、日本)のひとり当たりGDPを計算してくれました。すると――

 

 日本:他の6か国=1:1.37

 

 「次の10年間で日本と他の国のひとり当たりGDPは、23.29倍もの差がつくということです」

 

 ちりも積もれば…。毎年1.37倍の差が10年でそんな大差になるのですね。実際の暮らしに落とし込んでみると、その差に愕然とします。

 

 「日本人が週40時間働いて獲得する価値を、他の国の人々は1時間43分で得られるのです。週休6.5日でも余裕です」

  

 え~ほんまでっか? 1週間40時間働くよりも、1時間43分の方がいいです。毎週6日も遊んでいられたら、自分はもちろん、家族も社会全体もハッピーです。

 

 多様性を受け入れる、さまざまな価値観を認めることは単なるスローガンではなく、実利のあることだったのですね。いただいたコメントの数字を何度も読み返していました。でもシラフでは読めない。「もう1杯!」 (マツミナ)