idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

検証すべき対象は、都教育委員会だ

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「ひまわりがみんな私の方を向いている」(自惚れ屋の独り言)

 

 「パラ観戦 都教育委員『検証を』」(9月10日付東京新聞)という見出しを見つけました。誰が何を検証しようというのでしょう。興味津々で読みました。

 

「議論の経過をまとめ、他自治体と共有することも立派なレガシーだ」「感染対策に万全を期すためにコストも膨らんだだろう」「(児童・生徒、教員ら)一人あたりいくらかかったか検証し、情報を共有することは実施を選んだ都教委の使命」「(観戦するかどうかどうかの判断を)各学校がどのようなプロセスで方針を決めたかも知見として残すべき」等の発言が委員からあったようです。

 

 議事録がまだ公開されていないので発言の前後の文脈や詳しいことは分かりませんが、なんとも釈然としません。率直な感想を書きます。

 

・「議論の経過をまとめ、他の自治体と共有する」ということですが「4人の委員は実施に反対し、報告も了承しないと言ったのか。それとも、4人の委員から反対意見が出されたものの、報告は了承されたのか」議事録に照らして「議論の経過」を明らかにされるようお願いします。「立派なレガシー」などと綺麗ごとでごまかしてはいけません。

パラ観戦のための費用だけ取り出して検証するのではなく「オリパラ教育」全体の費用対効果を検証する必要はないのでしょうか。一人あたり膨大な費用が費やされたはずです。パラ観戦だけ取り出して、「感染対策のためにこんなに余分な費用がかかった」と言いたいのでしょうか。問題をすり替えてはいけません。

・「各学校の方針決定プロセスを調べよ」とのことですが、都教委の方針・通知に従って決定したのではありませんか。教育委員会が早く中止を決定していれば現場は混乱しなかったのではないですか。「知見の共有」と言えば聞こえがいいけれど、「一蓮托生」ということでしょうか。

 

 今になって「レガシー」だの「使命」だのと、もったいぶった言い方で検証の必要性を主張するのですか。もう一度言います。検証しなくてはならないのは「教育委員会はオリパラ観戦に反対だったのであれば、なぜ中止させなかったのか」ということではないのですか。検証すべき対象は判断を現場に丸投げした東京都教育委員会自身です。(イデちゃん)