idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

身分を証明するもの

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今年最後の収穫(イデちゃん)

 先日、加入している共済組合から「75歳到達に伴う任意継続組合員の資格喪失手続きについて」という通知が来ました。75歳からは後期高齢者医療広域連合が運営する「後期高齢者医療制度」の対象となるからです。そのために、これまで使用することができた任意継続組合員証を返還しなくてはなりません。相前後して市役所から「後期高齢者医療被保険者証」が届きました。75歳の誕生日からはこちらを使うことになります。

 

 東京都の教員に採用され教職員共済組合に加入し、その後行政職に転じてからは都職員共済組合に入り、退職後の継続組合員期間を含めると合計52年間、共済組合に所属していたことになります。共済組合員証は身分証明証の代わりにもなりました。それが資格喪失することにより、これからは所属や身分を証明するものがなくなります。「私」を公的に証明することができるのは戸籍や住民票だけになります。

 

 9月は運転免許証の更新の月です。「運転免許証更新のお知らせ」が届きました。更新手続きの説明に加えて、「運転免許証の自主返納・運転経歴証明書」の交付についてという欄がありました。「運転に自信が無くなったり、家族から『運転が心配』と言われたら運転免許証の自主返納をお考えください」「身分証明書として使用できる「運転経歴証明書」を申請できます」と書かれていました。

 

 運転免許証は組織や団体に属さない一介の市民が自分の身分を証明する簡便で有効な手段です。返納すればそれを失うことになるわけです。最近、判決が出された池袋乗用車暴走事故では改めて高齢者の自動車運転の危険性が問われています。もちろん、他人事ではありません。自分事として考えなくてならない時です。暴走事故の加害者は昔の自分の社会的地位に拘泥する余り、今の自分の能力を正しく認識することができなかったとすれば大変不幸なことです。

 

 組織や団体から外れ地位や身分を証明するものがなくなってしまうことは不自由で寂しいことかもしれませんが、歳を取ったら証明がいらない生き方をしたいものです。それでもどこの誰かを証明せよというのならマイナンバーカードを持ち歩けばいいだけのこと、なんでしょうね。(イデちゃん)