idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

二人は、なかよし

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錦繍の庭(イデちゃん)


 「考える先生」を目指す学生がお世話になっている小学校の学習発表会を見せてもらいました。コロナ禍にあって学校の教育活動は様々な制約を受けています。保護者に配布された「ご案内」に書かれた「国語や音楽の発展的学習や日頃から取り組んでいる音読を生かしたもの、五感を働かせた子供たちの取組、子供たちが話し合い創り上げたものの発表など様々です。一部、地域行事とも連携し行います。保護者・地域・学校が一体となり、コロナウィルス感染症への感染防止を図り開催いたします。子供たちの頑張りや成長した姿をご覧いただき、拍手を中心とした励ましをいただきたく、ご案内申し上げます」という校長先生の挨拶からは開催に向けた工夫や苦労が伺われました。

 

   私は2年生の「二人は、なかよし」という発表を鑑賞しました。国語の教科書に出てくるアーノルド・ローベルの「お手紙」をもとに構成したものです。プログラムに書かれた紹介には「子供たちは、会場の皆さんと一緒に舞台を盛り上げようと、自分の得意を生かして、歌、せりふ、道具に分かれて、準備を進めてきました。たくさんの手拍子と共にぜひお楽しみください」とありました。

 

 発表会場の体育館の入り口で消毒、検温を行い入場しました。体育館の床には間隔を空けて体育用のマットが敷かれ、参観する保護者はマットの両端に離れて2人が座ります。保護者の参観は一家庭で1人とし、換気のために窓も開けられていました。「声援は拍手でお願いします」というアナウンスに、コロナ禍でなければ必要のない苦労を思いました。

 

 私は校長先生に案内していただいて壁際に置かれた椅子に座ってみることにしました。近くにお母さんと一緒に2歳くらいの女の子が座っていました。お姉ちゃんの発表を見にきたようです。始まるのが待ち遠しくてたまらない様子で、ステージに向かって何やら言いながらお姉ちゃんを探しています。ようやくお姉ちゃんを見つけて立ち上がり、大きな声で名前を呼びました。お姉ちゃんも妹を見つけて遠慮がちに手を振りました。姉妹の視線が交差する素敵な一瞬を目撃してとっても幸せな気分になりました。

 「二人は、なかよし」の発表が始まりました。「みなさんも手拍子をお願いします」という合図に早速反応したのは女の子です。立ち上がって体を揺らして手を打ちながら歌っていました。

 

 コロナ禍で様々な制約が続く中で、学校は苦戦を強いられています。思うようにならない日々が続き、悩みも尽きないことでしょう。でも、今日の学習発表会は子供も参観者もみんな楽しそうで、嬉しそうでした。以前と同じようにはできなくても、なんとか工夫して充実した教育活動をしようと取り組む姿を見て、保護者の方々も納得し安心したことでしょう。

 最寄りの駅まで、幸せを感じたあの場面を思い出しながら歩きました。(イデちゃん)