idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

「先生、ちょっと来てください」

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呼んでもいないのに、集まってきた。何だかうれしい(マツミナ)

 

 今から35、6年前の話です。私はパソコン(PC)を使った個別学習用のプログラム(学習コース)の開発に取り組んでいました。児童の反応を予想して質問を作り、例えばAと答えたらBへ、CならばDへといった分岐回路を設け、課題を達成できるようにするシステムです。

当時の機械は今のものとは比べられないほ処理能力が低いものでした私の処理能力はそれ以上に低かった……)。予め用意した選択肢以外の場合は「その他」を選び、「先生呼びましょう」(先生コール)というメッセージを表示するようにしていました。児童から「先生、ちょっときてください」と呼ばれると、先生は側に行って、どうしてそのように考えたのか尋ねるという個別の対応でした。PCではできないことを補助するために先生が必要だったのです。

 

A Iを駆使して学習履歴(ログ)を解析し、「個別最適化」された学習コースの設定が可能になりつつあります。対面授業に替わる双方向型オンライン授業動画視聴による個別学習が容易に出来るようになった時、「先生、ちょっと来てください」という声はかからなくなるのでしょうか

知識を理解したり、それをもとに類推したりする学習を支援するのはAIの得意とするところです。たぶん「教える先生」は要らなくなるでしょうね。「必要とされない先生」に必要とされる役割とは何でしょうね。

 

Class Qでの「ミナセンセイ」は、学びを進めるうえで必要なアナウンスはしても、何かを教えたり解説したりしません。あっちのグループ、こっちのグループの間を泳ぎ回り、冷やかしたり感心したり、あおったり、そそのかしたり(?)しているだけでした。