冷たい風の中で、熱い議論
帝京大学八王子キャンパスで開いた2回目の対面Class Q。哲学者のように腕組みをするイデちゃんのかたわらで、学生たちも思考し続けていました。それも、熱く。授業をふりかえるリフレクションシートからもそれが伝わってきます。
〈目が合う!〉
〈みんなの声があたたかくて、落ち着いた〉
画面と違い、対面では目が合う。特に1年生の記述に目立ったのはここです。目を合わせて、声をかけあい、そのあたたかさで落ち着きを取り戻す。さあ、Class Qが始まります。
〈字にもその人が表れていることがわかりました〉
Zoom画面上では見られない手書きの文字が学生をとらえたようです。書体だけでなく、そのスピードや大きさにも目を引かれました。ゆっくり大きく書く人と、素早く小さな字で書く人と。それはどう映ったのでしょうか。
〈グループがチームに変わる瞬間を体感しました〉
新聞を読み、話し合いを重ね、発表に向けた方針を決めます。その過程で、自然発生的な群れ(グループ)は、目的を共有するチームに変わって行きます。
〈自ら足を運んで知識を得ることの楽しさ。たくさんの本の前に立ち、ページをめくっていく。その過程で、想定もしていなかった知識と出会った〉
大学の原点は、図書館の本棚。検索でどれだけ情報を手にしても、こんな感動をもたらすことはできないでしょう。
〈反対の声も上げられない人がいることを初めて知りました〉
青森県むつ市民は、中間貯蔵施設の共同利用案に反発しても、貯蔵施設そのものに反対できない人もいるでしょう。国からの補助金で支えられているからです。しかも電力を最も消費しているのは、むつ市ではなく東京。学生たちは、こうした矛盾にどう切り込んでいくのでしょうか。
〈調べることが多すぎて時間が足りなかった。行動に優先順位をつける必要性がよくわかった〉
自分の行動の問題点を気づけたのだから、今回はそれでよしとしましょう。
〈発表の時に、隣にいる。チームのありがたみを実感した〉
時折、険悪なムードになっていたようです。でも発表時には隣に立ち、寄せられた質問に詰まると、仲間同士で助け合っていました。
知識は足で探す。その過程で仲間も得る。あっという間の1日でした。(マツミナ)