idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

新聞で「誰かの人生」を知る

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散歩の途中で、さくらんぼ狩り。もちろんお許しを得て(マツミナ)

 生活の中から「新聞を読む」時間が消える日ですか? そう遠くはないでしょう。いえ、すでに来ているかもしれません。

 毎学期、授業の初回に新聞を読んでいるかどうかを尋ねます。「読んでいる」学生はほとんどいません。そうした学生は必ずこの質問をしてきます。「どの面から読んだらいいですか」。もちろん、どの面からでもいい、パラパラとめくって目を引いた記事から、と伝えています。

 

 私自身は、一面にさっと目をお通した後、読売新聞ならば家庭欄の「人生案内」を読んでいます。読者からの人生相談に精神科医や弁護士、評論家が答えるコーナーです。実にさまざまな人生模様が語られていて、このコーナーなしに私の朝は始まりません。

 今日(5月2日)の「人生案内」は「亡き夫の両親が過干渉」。小学生の子ども2人を残して他界した夫の両親と今度どう付き合ったらいいかという内容でした。小さい子どもを抱えて大変だろうと義父母は数百万円の札束を抱えて来たこともあったようです。相談者自身は公務員で、貯蓄もあり、お金に困っていない。そもそも他人から援助を受けることをよしとするしつけを受けていないこともあって、対応に困っています。

 

 みんな懸命に生きているけれど、お互いチグハグで、うまく噛み合わない。これが社会なのだな、と実感させてくれます。新聞は、そんなことも教えてくれる「知の泉」です。(マツミナ)