idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

仲間に学ぶ、自分に学ぶ

f:id:Question-lab:20210504213517j:plain

みどりの日」に咲いた餃子の花(マツミナ)

 緊急事態宣言に伴い、授業「質問力を磨く(ClassQ)」を録画で配信することになりました。録画配信で学生に刺激を与えるには、それなりの工夫が必要です。そこで、今回は集まれる学生と一緒にZoomで授業を行い、それを録画して流しました。仲間が学んでいる姿からきっと何かを学ぶだろうと期待したのです。

 録画授業に対するリフレクションシートを見て、驚きました。期待以上でした。

 

 ある学生は、全体を俯瞰することでの気づきをリフレクションシートの裏にまで詳細に記述していました。そこで着目していたのは、新規に履修を始めた後輩の成長と学び続けている先輩たちの蓄積でした。

 まず後輩の成長。今学期のClass Qには、高校生時代に入学準備教育を受けていた1年生もいます。

 「◯◯さんは、入学準備教育から今回にかけて、質問の形、質問を考える速度、新聞から情報を拾い出すことが上手になっていると感じた」

 成長していると言っても、その先を行く先輩学生たちとの間には、明らかな違いがあったとみています。その違いは「質問のストック」と分析しています。

 学生の記述によると、質問をみんなで出していく際、先輩たちは2周目以降でも質問を出せていましたが、後輩たちはかなり時間を要していました。その姿は、かつての自分自身の姿に重なるものだったようです。

 「質問のストックをつくるには、5W1Hを意識することや、提示された立場を彫り込み、記事を深く読み込むことが大事だ。私が質問を多く出せないときは、この三つが全くと言っていいほどできていなかった」

 俯瞰することによって、かつての自分を思い出し、同時にそのことを理解できるほどの成長も実感したでしょう。その点に気づいた学生は「次回からも全体を俯瞰的に見るためには何をすべきか考えたい」と次なる課題を書いていました。

 

 Zoomの授業に参加し、録画で改めて自分の姿を見た1年生にとっても、学びになったようです。「質問をたくさん出していくとき、3周目でもう出なくて『え~』ばかり言ってしまったと反省しました」。自分の姿を映像としてつかむことは、録画授業ならではの学びといえます。映像は、学んでいるときの態度や動作、表情はもとより、生活リズムまで伝えてくれたようです。

 「(自分が)死んだような顔をしていました。やっぱり寝起き直後に人前に出るのではなく、しっかり朝ごはんを食べて、エネルギーチャージをすべきだったと反省しました」

 

 録画配信も工夫次第です。私にとっても勉強になりました。(マツミナ)