学生は選挙で学ぶ
終わってみると、なんだかなあという結果を迎えた選挙でした。全体的な構図は変わらず、バラマキと批判されていた18歳以下への10万円給付も合意されてしまったようです。何も変わらなかった選挙ではありましたが、学生の学びにはなりました。
本日の授業「質問力を磨く(Class Q)」で、学生たちが選挙で重視した観点を発表しました。ある学生は「持続可能性」をテーマにしていました。具体的には「財源の確保の仕方」と「脱炭素社会への意欲」をチェック項目に挙げていました。耳に心地よい公約を掲げる一方で、消費税を下げる・撤廃すると訴えていた政党や候補者は「信用できない」からNG。「脱炭素」は、「何年以内に何%削減」を掲げているかどうか、掲げている場合はどのぐらいか、という数値を比較して決めたそうです。
別の学生は、自分の選挙区内の候補者の「不祥事」を調べ上げていました。その結果、学生は不祥事を起こしている候補者がなぜか当選してきた事実に気づいたそうです。不祥事をカバーするほどの業績があるわけでもないから、ますます理解ができなかったそうです。「有権者はなぜ不祥事を起こすような候補者に投票するのでしょうか」。真顔で聞いてくる学生と一緒になって首を傾げました。
不祥事については、別の学生も調べていました。その学生も同じ問題意識を持ったようで、「候補者の不祥事を一覧できるプラットフォームを作ったらどうか」というアイデアも出していました。47都道府県全てをカバーするプラットフォームを学生たちが構築したら、ビジネスになるかも。注目を集めて、投票率アップにつながるかもしれません。選挙は、予想以上に学生が学ぶ機会になりました。(マツミナ)