及び腰では戦えない
アフガニスタンの首都カブールで、数十人の女性がデモ行進し、タリバンとの小競り合いまで起きているそうです。NHKニュースの映像を見て驚きました。女性たちが顔を出し、声をあげている!
「女性の権利を守らない政権に正当性はない」。そう大声で訴えています。
掲げている紙には、「私たちは恐れない」と書かれてあるそうです。教育を受ける権利や、自立して働く権利を奪うな。周囲には銃を構えるタリバンがいても、女性たちは怖気付く様子もなく、街を闊歩しています。真正面を向き、背筋を伸ばし、凛とした姿勢で。
一方、ある国の与党では、現職トップが不出馬を表明した途端、次々に手が挙がっているようです。言いたいこと、実現したいことがあるのなら右顧左眄していないで名乗りをあげればいいのに。手を挙げた時の姿勢は見ていないけれど、腰をやや曲げた姿勢だったのではないかしら、と想像します。
こうしたおとなの姿を真似しているのでしょうか。プロジェクトにしても、就職活動にしても、今まで体験したことのないことに、どこか及び腰の学生が目につきます。失敗するかもしれない、誰かに目をつけられるかも……口にする理由はさまざまです。
及び腰は「腰をやや曲げて前方に手を伸ばす、不安定な姿勢。自信のなさそうな中途半端な姿勢」(明鏡国語辞典)。よく考えたら、こんな姿勢ではいざとなったら戦えないし、逃げることすらできないでしょう。
及び腰で臨むぐらいならやらない方がいい、というのは極論でしょうか。(マツミナ)