idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

リアルな対話で学生たちは学ぶ

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企業人と語る学生たち(マツミナ)

 今日は、スペシャルイベント「企業人と語ろう」を帝京大学で開きました。「質問力を磨く(ClassQ)」の最終課題「職種の研究」に向けたイベントで、帝京、上智両大学の学生延べ100人が授業の合間をぬって参加しました。

 人と人との関係が希薄になっているこんな時期だからこそ、リアルな対話が学生たちの学びを活性化すると期待してのイベントです。授業に協力してくださるソアーシステム社長の大脇耕司さんが、他社にも呼びかけて実現しました。会場は、換気のいい吹き抜けのラウンジ。IT企業や食品製造業、建設業の計8社がそれぞれブースを設け、学生たちと向き合いました。

 

 環境は整いました。さあ、学生たちはどんな質問を繰り出すか。ワクワクして耳を澄ませます。

 1年生がさっと手を上げて発言を始めました。「御社のホームページで書いていたCSRについて伺います」。ほお、感心感心、事前にホームページを見てきたか。「まちづくりへの貢献について教えてください」。え? ちょっと待て。今日のテーマは「職種の研究」だよ。

 次は2年生です。「御社のパンフレットを読みました」。よしよし、今度こそはテーマに沿って質問するんだよね。「御社がこれから最も力を入れていく事業を教えてください」。まったくもう、何を聞いているんだか。そもそも会社の戦略を外で話せるわけないじゃん。

 

 心の中で舌打ちしていました。こんな質問をしていて、最終課題に取り組むことができるのか。不安が募ってきます。けれども、そんな不安をいつまでも感じていられないほど、学生たちの表情はいきいきとしていました。どのブースをのぞいても、学生の顔は輝いています。さらにみんな、ノートとペンを手にしています。メモをする速さと真剣さといったら。授業中もこうあってほしい、というぐらい必死です。いつも授業ではなかなか質問の手を挙げられない学生が、みんなの前で発言していました。

 それでも、終了後には多くの学生が反省を口にしていました。「自分の質問が通じなかった」「自分が知りたいことをうまく伝えられなかった」。事前に用意した質問の意味を、自分が意図したように受け取ってもらえなかったと言うのです。時間をかけて調べて、ノートにまとめておいたのに通じなかった、と俯きます。

 

 今日は学生たちにとっては、いい時間だったようです。テーマに直結した質問を繰り出せなくても、自分で考えた質問を初対面の企業人にぶつけて、通じなかったという貴重な経験を得ました。

 最終課題がどうなるかは、この先のお楽しみとしましょう。(マツミナ)