idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

後の祭り

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駐車場を埋める猫じゃらし(イデちゃん)

 先週末から長野に来ています。往路、時間に余裕があったので、久しぶりに中山道の旧道を走ってみようと思い立ち、上信越自動車道を松井田・妙義ICで降りて国道18号線に入りました。車の往来はほとんどなく、坂本宿の古い街並みを抜け、碓氷峠の登りが始まりました。

 自動車の免許を取ったばかりの頃、高速道路はもちろん国道の碓氷バイパスもありませんでしたから、この峠道の登り下りは大袈裟に言えば「命懸け」のような気持ちでした。霧が深い夜に峠を下っている時、突然カーブの向こう側から大型トラックが現れ、肝を冷やしたことがあります。慌ててハンドルを切って路側帯に乗り上げ、衝突を免れたことを思い出しました。

 高速道路を利用する車が多く、旧道を行き来する車は少ないのですが、峠道を下ってくる自転車がスピードを出してカーブでふくらんできたり、きつい勾配に疲れてフラフラと右左に蛇行したりするのを避けるために結構気を使いました。

 当時に比べ車の性能が格段に良くなったため、あれほど難儀をした峠道も難なく越え、軽井沢の街に入ると対向車線はぎっしり渋滞していました。やはり連休の威力でしょうか、人出は多いように見えました。

 

 長野に行く大きな理由は家の管理です。風の入れ替え、庭の草取り、水道の水漏れやガスの点検、特に電気は漏電が心配です。これからの季節は庭の手入れが大変です。抜いても抜いても生えてくる雑草、枝が伸び放題の植木、藤や竹はどこまでも根を伸ばし、あちこちに頭を出します。油断すると藤の蔓が玄関前の道を塞ぎ、とんでもないところに竹藪ができます。油断できません。

 昨日も早朝から草取りに奮闘し、一息入れようと開いた新聞の特集に思わず見入ってしまいました。

「相続空き家、かさむコスト 

 空き家でも一定の費用が必要になるのが一般的だ。土地や建物などを所有するとかかる固定資産税、掃除など定期的な手入れをする際に必要な水道光熱費、万が一の火事に備える火災保険料といった費用が発生する。戸建てで見積もっておきたいのが、庭木のせん定や除草の費用。放置して庭が荒れると近所から苦情が出ることが少なくない。自然災害や経年劣化で壁や屋根が壊れたりすれば、臨時の修繕費も加わる」(7月24日付日本経済新聞

 

 なんとまあ、これは全部自分の家に当てはまることではないですか。よりによって「草取り」の後に読むハメになるとはタイミングが良すぎはしませんか。それで、何かいい方法があるのかなと期待して読み進めました。税法や関連する条例等、対処方法が説明されていましたが、どれも簡単にはできそうもありません。面倒だからといって放っておくと「ずさん管理で税負担増も」ということになるそうです。

 「じゃ、どうすればいいんだよ」と困惑しながら先を読むと「空き家になりそうな親の自宅がある人はどうすればいいのだろうか。肝心なのは相続人の間で早目に対策を話し合うこと。(略)だれが親の家を継ぐのかを決める必要がある」と冷たく書かれていました。「後の祭り」ってこういう時に使うんだっけ。(イデちゃん)