idematsu-qのブログ

屋根のない学校をつくろう

考える先生を育てるプロジェクト

     

f:id:Question-lab:20210309211447j:plain

飯縄山川中島付近からのぞむ(イデちゃん)

 3月7日に掲載した戸隠山の写真に「素戔嗚尊が投げた天岩戸が戸隠山になったという伝説がある」とキャプションをつけましたが間違いでした。岩を投げたのは天手力男命です。ごめんなさい。

 今日の写真は北信五岳の一つ飯縄山です。左が戸隠山、右に黒姫山妙高山と並んでいます。飯縄山のすぐ左隣に見えるのは高妻山です。千曲川梓川が合流する川中島付近からの眺めです。

 

 このブログ上で教育に関する問題についてミナさんと「やりとり」を交わしてきました。学校や先生、子供、保護者、あるいは大学と学生、国の教育政策や自治体の教育行政等、小さなものから大きなものまで様々です。

 想像力に欠ける教師を取り上げ、考える力の不足を問題にした時2021-01-31想像力の欠如と社会の劣化 、ミナさんから「大学の教職課程は詰め込みすぎ」で「それが想像力に欠ける先生を生み出しているとしたら、教職課程のあり方や教員採用の方法も問題」があるのでは(2021-01-28「考える先生」は不要かと指摘がありました。

 「自分で課題を見つけて、自分で考える力を持ってない学生」や「自分の意見を言わない」「人と違ったことはしない」学生についても書いてきました。(2021-02-21やったつもり、わかったつもり。それでいい!?」)

 大学の提供する教育の中身が「400万円出して2年で壊れる」ようなコスパ低いものだったら買う人がいなくなるのではという心配もあります。2021-02-25コスト・コスト・コスト」)

 

 これだけの問題を前にして、手をこまぬいているわけにはいきません。なんとかしなくてはとは思うものの、教職課程のあり方や教員採用の方法を相手にするのは荷が重すぎます。そこでミナさんと一緒に考えたのが「考える先生を育てる仕組みつくり」を目指す小さな試行プロジェクトです。

 簡単に説明します。小・中学校の現場に教育学部の学生を通年で派遣します。学生は自分で課題を設定し、自分で解決に向けて学びます。学生にはメンターをつけます。課題設定や学校での取り組みの相談相手、学生自身が自分の成長や変化を確認できる鏡のような役割をしてもらいます。

 「自己意識や自己イメージは、社会の中で、他者とのかかわりを通して形成され、社会や他者とのかかわりの中で絶えず変化していく」(井上 俊他「自己と他者の社会学」)ことに着目したプロジェクトです。この取り組みの肝は「教師を目指す学生が、学校で大人や子供たちとの関わりを通して、どのように変容していくか、そのメタモルフォーゼの過程を見とっていくところにあり、従来のような先輩の先生が指導する教育実習ではありません。

 私たちは、この試行で得られた様々な知見をもとに、教員育成プログラム(教職課程)を見直す手がかりを見つけ出したいと考えています。4月からの実施を目途に、詳細な計画を立案し、関係機関との調整を進めていく予定です。お楽しみに。(イデちゃん)